今日は。
病室で
初めてろくちゃんと2人きりになった日。
と言っても主治医と患者家族としての会話をしただけ
「鶴、こんなに小さい鶴、上手ですね」
個包装になっているチョコの包み紙で
いつも鶴を折っていた私に
ろくちゃんがそう言って
嬉しかったのを今でも覚えてる
週に一度、顔を合わせ
夏が終わる頃、ぽつりぽつりとメールを交わし
いくつか季節が変わった頃、白衣を脱いだろくちゃんと会うようになった
突っ走りそうな気持ちを押し殺して
ゆっくり
ゆっくり
お互い、知りたいことを聞き合うこともなく
相手が話しだしたら丸っと包む
それだけを繰り返してきた
のは、ろくちゃんだけかもね
私は、出来ていなかったのかもしれない
出会ったのが今じゃなくて良かったといつも思う
子供達を見ていても感じるけれど
"便利ってとても不便"
明日も優しく過ごそうね
せっかくゆっくり積み上げてきたんだもの。
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